『ちはやふる』小泉徳宏監督、手に汗握る試合展開の舞台裏語る「ただ札を並べて適当に撮っているわけではない」

第11回TOHOシネマズ学生映画祭が24日、都内・TOHOシネマズ日本橋にて行われ、『カノジョは嘘を愛しすぎてる』『ちはやふる –上の句––下の句–』を手がけた小泉徳宏監督、両作でタッグを組んだ映画プロデューサーの巣立恭平がトークショーに出席。審査員を『湯を沸かすほどの熱い愛』の中野量太監督らが務めた。

TOHOシネマズ学生映画祭

2007年に始まり今年で11回目を迎える同映画祭は、日本の映像コンテンツと学生をつなぐ懸け橋「学生による、学生のための映画祭」をコンセプトとしている学生映画の祭典。この日は、ショートフィルム部門(15分以内の実写作品)、ショートアニメーション部門(15分以内のアニメーション作品)、CM部門(30秒以内のCM作品)、高校生期待枠(高校生が制作した作品)の部門に分かれて全20作品が上映された。詳しいラインナップは公式サイトまで。

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学生から「2016年一番面白かったのが『ちはやふる –上の句––下の句–』でした!」と絶賛の言葉を受けた小泉監督は「知ってる!」と嬉しそうな表情。前作から2年後を舞台に描く続編も決定している『ちはやふる』に関して、小泉監督は「かるたのシーンは意外と手間がかかっていて、ほぼアクションなんです。ただ札を並べて適当に撮っているわけではなくって、どうしてここに札があるのか、一枚一枚の局面を考えなくてはならない。将棋と同じで、一つ一つに順番や理屈があるんです」と語る。

「ただ(かるたを)はらえばいいんじゃなくって、『どうしてそこに札があるのか』試合展開を考えないといけないんです。それを団体戦だと5試合とかありますよね。これが地獄のような作業で(笑)意外と適当に撮っているわけではないのがわかってもらえないのが、もどかしいんですが『それでいいんだよな』という気もしています」とこだわりをのぞかせた。巣立プロデューサーも「事前の取材がすごく重要で。何度も何度も(かるたの)講師をお招きして、それを半年くらいやってやっと映画の映像になるんです」と述懐した。

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イベントの最後には、各部門のグランプリが発表された。審査員を務めた『湯を沸かすほどの熱い愛』の中野量太監督、『暗黒女子』の耶雲哉治監督をはじめ、奥田誠治、角堂博之、横澤宏一郎が登場。論評で中野監督は「映画って“人間”なんです。人間の心の機微がドラマになると思っていて、それが一番丁寧に描いていたのがグランプリ作品だった」と絶賛し、「他の作品も力強いものばかりでしたが、これからプロになるのであれば気をつけて欲しいのは“表現”。どんなに自分にしかわからない“表現”でも、映画では何をやってもいい。ただ、それを観客に伝えないと映画にはならない。伝わらないと映画として成り立つのは厳しいし、その“表現”を求めてくれる人がいないと厳しい。何を描いて、どんなに難しい“表現”をしてもいい。それを伝えることをちゃんとやってください。僕も学生の頃の自主映画から始まりました。これからの活躍を期待しています!」とアドバイスとエールを贈った。

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