岡田准一、木村大作が3度目の監督に挑む時代劇『散り椿』で主演!西島秀俊、黒木華、池松壮亮ら共演

「蜩ノ記」で直木賞を受賞した葉室麟の原作「散り椿」の映画化が決定。岡田准一を主演に迎え、『追憶』で撮影監督を務めた木村大作が監督・撮影を担当することがわかった。

散り椿
原作書影

過去に日本アカデミー賞最優秀撮影賞を5回受賞、キャメラマンとしてだけでなく、映画監督としても『劔岳 点の記』で第33回日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞している木村大作が3度目の監督に挑む本作。黒澤明監督作品『隠し砦の三悪人』の撮影助手からキャメラマンのキャリアをスタートさせ、『用心棒』『椿三十郎』と黒澤明に従事してきた木村大作が、満を持して時代劇に初挑戦する。

散り椿

主演に抜擢された岡田は、藩の不正を訴え出たために、時の権力に負け藩を追放された男・瓜生新兵衛を演じる。道場の四天王の1人という役柄から、約3ヶ月に亘る殺陣の稽古に励み、激しく鋭い剣豪アクションに臨む。

岡田扮する新兵衛と共に道場の四天王の1人で、持ち前の頭脳明晰さで藩主の側用人として頭角を現す榊原采女を西島秀俊が演じる。かつての親友であり、1人の同じ女性を想いあう恋敵。藩を追われた新兵衛とは対照的な藩で頭角を現すというキャラクターを、初共演となる岡田と静かに熱く対峙する。ほか共演に黒木華、池松壮亮、緒形直人、新井浩文、柳楽優弥、麻生久美子、石橋蓮司、富司純子、奥田瑛二らが名を連ねる。

撮影は長野、富山、滋賀・彦根と時代劇としては前代未聞の全編オールロケを敢行。7月上旬頃までロケを敢行し、厳しい自然の中に浮かび上がる登場人物たちの想いや感情を木村大作によるキャメラで掬い取っていく。

岡田准一 コメント


木村大作監督が77歳という年齢になって最高傑作を撮りたい。
しかも監督が若かりし頃、近くで見てきた黒澤明監督への畏怖と挑戦という気持ちから「美しい時代劇」を撮りたいという、そんな監督の思い描く「美しい時代劇」にお声掛けいただき、こんなに嬉しいことはないです。
木村監督とは『追憶』でご一緒させていただき、俳優たちが束になってかかっても、すべてを受け止めてくれる方なので今回も全力で現場に臨めたらと思っています。 監督が望んでいるものを感じ取って「探す」というよりは、お互いどういう“音”を奏でていくか? 木村監督と「セッション」していく感じで思いきりぶつかっていけたらと思っています。
初共演の西島さんは真っ直ぐで素敵な方。そんな西島さんに対峙してどう崩していけるかが自分の中でのポイントだと考えています。時代劇ではありますが、常に新しい物を生み出したいという監督の想いが込められた本作がどういう作品になるのかとても楽しみです。

西島秀俊 コメント


数々の名作を撮影してこられた木村大作監督、そして主演の岡田准一さんと今回初めてご一緒させていたたくことを大変嬉しく思っています。殺陣の稽古でお会いした時の岡田さんは、正に侍の様な佇まいて凄みがあり、とても心強い存在だと感じました。小泉堯史さんの脚本も素晴らしく、宿命を背負った侍たちの生き様か儚くも力強く描かれています。
共演者の皆さんも錚々たる方々ばかりで、非常に楽しみです。
采女という役を生き切る覚悟で撮影に臨みたいと思います。

木村大作(監督・撮影)コメント


『人は大切に思うものに出会えれば、それだけで幸せだと思っております』
葉室燐さんの小説「散り椿」の主人公・新兵衛のセリフです。このセリフに出会った時、まさに自分の人生そのものと感じ、映画化にしようと思いました。黒澤明監督の『隠し砦の三悪人』の撮影助手から映画の仕事を始めました。「美しい物を撮りたい・・映画でしか出来ない美しい物を創りたい、それだけです!」と黒澤監督が仰っていたのを聞いて育ってきました。黒澤監督の助監督を長年務めてきた小泉堯​史さんに脚本をまとめて頂いたこともあって、黒澤監督には及ばないですが、人の心の美しさを撮る「美しい時代劇」を目指したいと思います。『追憶』で運命的に出会った岡田准一は、こちらの要望に瞬時に応え、今まで見たことのない芝居や殺陣を見せてくれています。こんなに全てが出来る俳優は過去に見たことがないくらい。このまま最後まで撮影が出来たら傑作が生まれると自負しています。昔からそこにあった「ホンモノ」で撮影することで、役者の演技が変わってくるので、長野、富山、彦根と全編オールロケで挑みます。撮影を開始して数日経ちましたが、美しい物が撮れている手応えを感じているので期待していてください。

小泉堯史(脚本)コメント


「時代劇を撮りたい。原作を葉室麟さんの『散り椿』に決めました。脚本をお願いしたい」
お役に立てればと、木村大作さんからの依頼を受けさせて頂きました。木村さんは、黒澤明監督の『隠し砦の三悪人』『用心棒』『椿三十郎』に撮影助手として当時の現場を体験されています。『蜩ノ記』でご一緒した岡田准一さんということで縁を感じました。素敵なめぐり合わせで、この作品は生まれます。誰よりも早く『散り椿』の完成を心待ちにしております。

映画『散り椿』は2018年全国東宝系にて公開

【CREDIT】
原作:葉室麟「散り椿」(角川文庫刊)
監督・撮影:木村大作
出演:岡田准一、西島秀俊、黒木華、池松壮亮、緒形直人、麻生久美子、富司純子、奥田瑛二ほか

(C)2018「散り椿」製作委員会

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