『ファウンダー』トークイベントに池上彰が登壇「この映画のタイトルはものすごい皮肉です」

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』のトークイベントが25日、都内・神楽座にて行われ、ジャーナリストの池上彰が登壇した。

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ

登場するなり、さっそく本作の主人公、マイケル・キートン演じるレイ・クロックについて話が及び 「(レイは) 非常にアグレッシブな人物。ここまでやらなければならないのか、もしくはこれだけやったからこそ帝国(マクドナルド)を築くことができたのか。映画を観た人がそれぞれ判断を任されるそんな作品です」と感想を述べた。

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ

52歳でマクドナルド兄弟と出会ったレイ、それは間違いなく彼の人生の転機であったのだが、池上の転機といえばNHKの退職時とも言えるのでは?とレイとの共通点について聞かれると「確かに辞めていますけどレイと一緒にしないでください!(彼と一緒なんて)ありえないですね、マクドナルド兄弟側になっていた可能性はあるかもしれないですけどね(笑)」と答え、続けて「どちらの側にも共感ができました。レイは兄弟が気付かなかったチャンスに気付き、その説得力はなかなかなものでした。一方で兄弟はFC展開をすることで自分たちの手にはおえないほど大きくなり、このままではいけないのではないかと葛藤する。販売するモノへのこだわりです」語った。

ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ

タイトル「ファウンダー」の真意について尋ねられると「映画のタイトル「ファウンダー」はものすごい皮肉です。はたして創業者は誰か、という問題に行き着きます。この30秒でハンバーガーを提供するシステムのファウンダーはマクドナルド兄弟。マクドナルドの店を帝国にしたのはレイですから。 今の時代だったら、どこかの国がすぐやりますけどパクっちゃえばいいことなんです。でもレイはこの<マクドナルド>に固執したんですね。なぜか?それが映画の最後に明かされるんですよ。ネタバレになるからここまで…!」と解説。

さらに「アメリカの資本主義はこういう人達がいるから発展したんですね。日本人はマクドナルド兄弟へ共感を得る人が多いと思います。だから日米の経済の違いが出てくる。 そういう見方もできるんじゃないでしょうか。観たくたるでしょう?観たら観たで、 知らない誰かに教えたくなる、そんな映画なんです!」と池上節が炸裂し、多くの観客を唸らせてトークイベントは終了となった。


世界最大級のファーストフードチェーンを築き上げた男レイ・クロック。本作では、彼がどのようにして10億ドル規模の巨大企業を築き上げていったのかが描かれ、誰もが知っている”マクドナルド”誕生の秘密が暴かれる。主演をマイケル・キートンが務めるほか、ローラ・ダーン、ニック・オファーマン、ジョン・キャロル・リンチらが共演する。監督を『ウォルト・ディズニーの約束』『しあわせの隠れ場所』のジョン・リー・ハンコックが務める。

映画『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』は7月29日(土)より全国公開

【CREDIT】
監督:ジョン・リー・ハンコック 脚本:ロバート・シーゲル
出演:マイケル・キートン、ニック・オファーマン、ジョン・キャロル・リンチ、ローラ・ダーン
配給:KADOKAWA
公式サイト:thefounder.jp

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