李相日、宮﨑あおいの『怒り』号泣シーンを振り返り「ボクシングみたいでした、ぞくっとした」【第30回東京国際映画祭】

映画『怒り』が1日、都内・TOHOシネマズ六本木にて開催中の第30回東京国際映画祭・Japan Now部門「銀幕のミューズたち」にて上映され、トークショーに宮﨑あおい、李相日監督が登壇した。

怒り

2年連続の上映となる本作、宮﨑は「今日はお客様と色んなお話をして、たくさんお応えできればなと思っています」と意気込みを見せ、早速質疑応答に。

「お芝居をする中で難しいことは?」と聞かれた宮﨑は「人を笑わせることが1番難しいと思っています」と答え、本作の田代(松山ケンイチ)を、犯人と疑い通報してしまった愛子(宮﨑あおい)が号泣する場面について「あのシーンは、カメラが回りながらも監督に声をかけられていて『もっと!まだまだ!って(笑)』と振り返ると「ボクシングみたいだったね」と李監督も微笑んだ。

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また、同シーンについて李監督は「カメラのそばで見ていて、ものすごくぞくっとした瞬間でしたね。お父ちゃん(渡辺謙)を見たときの、目の奥がすごく空洞なんだけど詰まってるような、矛盾しているけど、真実味を感じたというか、そういう瞬間でした」と振り返り、宮﨑の演技を讃えた。

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宮﨑のキャリアを代表する役である「愛子」について「動きや表情で近づけるよう意識していたことはありますか?」と聞かれると「意識して、こうしようと思ったことはないです、用意してくださった衣装を着ると自然にああいうことになったんですよね。なので、周りの方が作ってくださった環境の中に身を置いたときに、自然に。愛子ちゃんを一緒に作ってもらいました。こうやろうと思ってやったことは、きっと監督にダメって言われていたと思います(笑)」と語った。

また、宮﨑は撮影を振り返って「撮影自体は2週間くらいだったんですけど。2週間ってこんなに長いんだって、全部がすごく鮮明に残っているような、何も覚えていないような気もします。愛子ちゃんに出会ったこともそうですが、それ以上に監督やおとうちゃん(渡辺謙)との出会いの方が大きかったなと今は思っています。渡辺謙さんの存在感を感じた2週間だったり、監督と話し合ったり、その空間の記憶であったりとかは大きな財産になったのかな」と語った。

第30回東京国際映画祭は2017年10月25⽇(⽔)〜11⽉3⽇(⾦)にわたって六本⽊ヒルズ、EXシアター六本⽊ほか開催

公式サイト:www.tiff-jp.net

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