綺麗事
starstarstarstarstar - 3年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む
鋭すぎる
口を噤むしかできなかった
映画冒頭、施設に入っていく時に障がい者の方が映し出されて中学生の頃を思い出した。特別学級があり、近隣の養護学校との交流もあった学生の頃を。
むしろ、そこまで遡らないと思い出せなかった。
あの特有の音や匂いを。
森の中にある施設は社会だと言っていたがまさに。
自分の中で全く忘れ去られていた事実が映し出される。
障がいのある子が生まれてくるかもしれない
幼くして失った息子と悲しむ夫を想うと素直に喜べない
そんな折、自分が小説を書けなくなった核心を突かれる。売るために暗部を隠して書いた小説が事実から目を背ける現在の仕事と重なって重くのしかかる。
さとくんの言っていることが絶対的に否定できない
お腹にいる我が子を堕ろす可能性もあったからこそ
感情論でしか反論ができない。でも、間違ってる。
さとくんは正常だったから凶行に至ったんだと思う。
正常ではいられない環境下で問題の根本的解決を図り
人ではないから排除して良い、した方がいいと考えた。
でも、それは間違っている。
刑法の授業で殺人罪の構成要件に関する講義があった。
命題はどこからが殺人になるのか、だ。
中絶は殺人になるのか、脳死や植物状態の人から人工心肺を取り外したら殺人になるのか、色々な学説があり議論に決着はない。
日本では心臓死が人間にとっての死だが、
海外では一概にそうではない。
人とは何か、生死とは何か、
それは永遠の課題に違いない。
さとくんは話ができるか否かで心の有無を判断した。
話ができれば人なのか?心があるのか?
知らず知らずのうちに優生思想に陥っていることに
冒頭の言葉が思い返される。
"かつてあったことは、これからもあり
かつて起こったことは、これからも起こる。
太陽の下、新しいものは何ひとつない。"
複雑で解決の糸口が見えない問題に向き合った時、極端な二者択一によって問題自体を抹消しようとする。
劇中では会話ができるのに卑劣な人がたくさんいた。
それなのにさとくんは障がい者だけが対象だった。
歪な正義感が凶行へと駆り立てる。
正常だからこそ。
綺麗事ではなく汚く醜い事実を直視するのは難しい。
それでも向き合い生きていくことが生きるということ。
綺麗事だと分かっていてもそれを実現するために
今できることをする、それがたった一人のためでも。
こんなの何も言えなくなる。
観劇してるほぼ全員が目を背けている現実だから。
社会から隔絶された世界をわざわざ見ようとはしない。
でも確かにそこにある。
たとえ綺麗事だとしても逃げちゃダメなんだ。
いかに障がい者が社会から隔絶されているのかわかる。
なんか、あまりに絶望的だった。
とても全ての人が見るべきだとは思えない。
それほどまでに鋭利だった。
覚悟があっても
starstarstarstarstar - 3年前
誰しもが抱えている心の闇が抉り出される。
偽善。
優生思想。
安全圏にいる優越感。
嘘。
見て見ぬふり。
仕方ないという諦め。
人の役に立つ、ということ。
人に迷惑をかける、ということ。
必要な人間と要らない人間。
出生前診断を〝受ける… 続きを読む
誰しもが抱えている心の闇が抉り出される。
偽善。
優生思想。
安全圏にいる優越感。
嘘。
見て見ぬふり。
仕方ないという諦め。
人の役に立つ、ということ。
人に迷惑をかける、ということ。
必要な人間と要らない人間。
出生前診断を〝受ける〟という選択。
命を選別するということ。
でも、キレイごとでは現実は生きられない。
という言い訳。
実際のさと君は所謂リア充で、何故あのような大量殺人事件を起こしたのか、今も分析や考察が行われている。
さと君役を引き受けた磯村勇斗の覚悟とその精神力に脱帽する。
しんどい。
くるしい
starstarstarstarstar - 3年前
言葉にするのが苦しいくらい問いかけてくる問題の数々に、自分がどれだけきれいごとが好きか思い知らされて、すこし吐き気がする。ただ、それと同時に嘘もきれいごとも生きるために必要だし、そうなりたいと、そうでありたいと願うことは悪くないと思いたい。
144分、あっという間に過ぎ去る分、消化しきれない想いをかかえて帰ることになる映画です。
これを映画にしたのすごいなってなりました。
考えさせられる映画
starstarstarstarstar - 3年前
出生前診断で異常があると96%の方がおろすと言うのは正直ショックでした。
自分ならどうするか考えました。
現実その症状が重い子供の親が子供に会いに行かない話しも聞いた事があります。
ただそれを個性と思う親もいるのを知ってますが、その子より先… 続きを読む
出生前診断で異常があると96%の方がおろすと言うのは正直ショックでした。
自分ならどうするか考えました。
現実その症状が重い子供の親が子供に会いに行かない話しも聞いた事があります。
ただそれを個性と思う親もいるのを知ってますが、その子より先に死ぬのはつらいと思います。
現実その様な方達が優しく人として扱われているかは心配です。
生まれてしまえば人、生まれる前は人ではないのでしょうか?
色々と考えさせられました。
重い
starstarstarstarstar - 3年前
あの事件を題材にした映画なんですね。
磯村勇斗の演技がすごい!
暗い映像が更に不気味でした
すごくすごく考えさせられました。
映画終わったあとも、磯村くんが歌ってた歌が頭に残り、なんか色々考えさせられました。
観るべき
starstarstarstarstar - 3年前
現代社会の闇が包み隠さず、突き刺さる。よく表現してくださったと思う。自分の心の闇の部分にも語りかけてくる、今観るべき映画と思う。辛い題材で辛いシーンもあるけど向かい合ってくださった出演者の方々に拍手。
よく創りましたね
starstarstarstarstar - 3年前
磯村くんの出演コメントが気になり見に行きました。宮沢りえさんの動揺が、そのままこの映画を見る人の動揺になっている優れた演技と演出力です。この役者で、こういうの当たるんだよ。的な背景が感じられず、監督、プロデューサー、製作者のみなさんの矜持を感じます。映画界がこういうの忘れたら、テレビや配信にすぐ負けると思います。数々の賞は取らなくても多くの人に見て欲しい映画です。
障がい者と施設のの描写が酷い
starstarstarstarstar - 3年前
障がい者と施設の描画が酷い。事実を元にされている物語なのでこれはさすがにキツい。フィクションなら良いけど、、、
あんな暗闇で、、、職員さんも仕事しにくいだろうに。
犯人が事件を起こす動機付けの部分なんだろうけど、それでも酷い。一瞬退出を考え… 続きを読む
障がい者と施設の描画が酷い。事実を元にされている物語なのでこれはさすがにキツい。フィクションなら良いけど、、、
あんな暗闇で、、、職員さんも仕事しにくいだろうに。
犯人が事件を起こす動機付けの部分なんだろうけど、それでも酷い。一瞬退出を考えてしまった。
完全な作り話でエンタメも割り切れば良いけど、事実を元にしていると、どうしても被害者や遺族・関係者のことが気になります。この描画だと全員が深く傷つきそう。
ついでに、3.11と出生前診断までまとめて不快。
また、出てくる人、みんないろいろな意味で胸くそ悪い。観ているだけで病みそうだし、演者も辛かったと思います。
正直、この事件は考えさせられた。
自分が障がい者側なら、、、家族なら、、、職員なら、、、いろいろな目線があります。
自分で意思表示が出来ず、「ココロ」がないのであれば、殺して欲しいと思うし人もいるでしょう。また、介護疲れしている家族もいるでしょう。
かと言って、殺して良いということではありませんが。
といいつつ、、、最後まで物語に惹き付けられたのも確かです。なんとも評価が難しい。
人間という生物の闇
starstarstarstarstar - 3年前
誰しもが持っている人間の暗部を見事に描き出している。ここで描かれる重度障害者だけでなく、虚飾と欺瞞に満ちた世界で悦に入っている人間は本当に必要な生物なのかということも考えさせられた。スピード感など勿論なく、淡々と物語は進むのだが、2時間半という時間を全く感じないほどの濃い内容。磯村くん演技上手いなあ。
重い
starstarstarstarstar - 3年前
試写会にて鑑賞
磯村勇斗さんの一見普通の人の様な、狂気的な演技が際立っていました。
答えは、ない。
starstarstarstarstar - 2年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む
この映画に取り組んだ、全てのスタッフと演者に心からのリスペクトを送ります。
相当の覚悟と矜持がなければ、挑めない映画だったと思います。
特に磯村勇斗さんは、強靭な精神力を要求された役だったでしょう。力まず淡々と演じられたからこそ浮かび上がる、人としての純粋さと狂気。
単なる狂人として演じては決して表現できない、奥深さがありました。
この映画の元になった事件が起こってから、折に触れて繰り返す自問自答は、心の澱になって深く沈み込んでいます。
なぜこの事件は起こったのか。
そこにある犯人の思いは、果たして殺意に狂った人間だけが持つ物なのか。
自分の心の中に、同じ思いは1ミリもないと、一点の曇りもなく宣言できるのか。
答えは、映画の中にもない。
そんなに簡単に誰も答えは出してくれない。
一生、自分に問い続けていかねばならない物なのでしょう。
ただ一つ、最後に見た母の叫びと涙。
あれが、何があっても人を殺めてはならない、答えの一端になる事を、祈っています。
星無しがいい。
starstarstarstarstar - 2年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む
https://note.com/tokyonitro/n/n278f1ebb7950?sub_rt=share_b
この映画に対するこの人のnoteがとても面白いのでよんでほしい。
現役で現場に携わっている方がこの映画を見た感想です。前後編あり、長いですがこの映画が如何に調査不足であるかを書いてくれています。
視点はどちら?
starstarstarstarstar - 3年前
宮沢りえさんの演技が感銘します。そしてオダギリさんの底なし沼の様な演技が物語を救います。主題が重いので難しい作成だったと思いますが…主張が三様四様に分かれてしまいボヤけた様な気がします。主人公の障害者をもっと残酷に描いても良かったかも!
意味のないものは排除する。苦しい思想
starstarstarstarstar - 2年前
相模原で起きた知的障害者殺傷事件に着想した映画。未曾有の残忍な事件をどう映像化したか観ておきたかった。
本作を人に勧めるのが良いか勧めない方が良いのかさえも惑う。この迷いも本編で殺人者が健全者に言い放した今まで嫌なものから逃げてきた一部なの… 続きを読む
相模原で起きた知的障害者殺傷事件に着想した映画。未曾有の残忍な事件をどう映像化したか観ておきたかった。
本作を人に勧めるのが良いか勧めない方が良いのかさえも惑う。この迷いも本編で殺人者が健全者に言い放した今まで嫌なものから逃げてきた一部なのだろう。
「存在だけ。意味のないものは排除する」
人間に向けて発する言葉か。この殺人者の主張に理解できないとは言い返せても排除を止めさせるまでの説得には至らない。
いつまでも心に残る怪作となった。
宮沢りえさん老けた。
2023.12.2
月
starstarstarstarstar - 2年前
人間らしさ。その人らしさ。とはなんだろ。
認知症の人はいろんな事や物を獲得して失って行く。
重度の知的障害で獲得できないまま年老いて行く。
本能のまま生きている様に見えて、人間らしい物を獲得しているふうには見えないが…
重度の認知症の方達も… 続きを読む
人間らしさ。その人らしさ。とはなんだろ。
認知症の人はいろんな事や物を獲得して失って行く。
重度の知的障害で獲得できないまま年老いて行く。
本能のまま生きている様に見えて、人間らしい物を獲得しているふうには見えないが…
重度の認知症の方達も人間らしい物を失っている人もいて。
その人らしさとか人間らしさって、とても難しく思う。
だからといって税金の無駄遣いとか生きてる価値がないとかは思わない。
明確に人間らしくと言語化できずにモヤモヤしている。
自分の中の歪み
starstarstarstarstar - 2年前
正直こんなにがっつりこの事件を扱うのはまだ早いのではないかと最初は思った。ではいつになったらいいの?来年?再来年?10年後?。答えはない。なんとなく否定したいだけの気持ち。すでにここに自分の中で歪みがあったように思う。
伝えたいことがある… 続きを読む
正直こんなにがっつりこの事件を扱うのはまだ早いのではないかと最初は思った。ではいつになったらいいの?来年?再来年?10年後?。答えはない。なんとなく否定したいだけの気持ち。すでにここに自分の中で歪みがあったように思う。
伝えたいことがある。そんな使命を感じた。
監督、役者、この映画に関わった方たちは簡単に決断できなかっただろうと思う。相当の覚悟で臨んだのだろう。それぞれに強い決意で。
何を感じるかは個人個人の感じ方であるので何も言わないが、明らかに人間の根底にせまる映画だ。
この映画は、我々傍観者の中で見て見ない振りをして素通りしようとする人の両足を無理矢理引きずってただ通り過ぎることを許さない。
劇中、喋ることができずベッドに寝たきりで部屋に1人閉じ込められているきーちゃん。
歩けないにも関わらず部屋にはカギをかけている。何も考えずただの習慣と化している怖さがある。きーちゃんを守るためのカギであったのならば意味はあるが、実際には守れていないという皮肉。
まず「きーちゃん」ではなく、きちんと尊厳を持って名前で呼ばせていただくべきである。
ベッドの頭元に生年月日が1974年4月8日と記されていた。宮沢りえ演じる堂島洋子と同じ年の同じ誕生日に産まれていた。そして4月8日はお釈迦さまの誕生日でもある。
月
starstarstarstarstar - 2年前
考えさせられる作品と思いました。
鑑賞後も気になり、気持ちに整理が付かず改めてまた観たいと思っています。
この子らを世の光に
starstarstarstarstar - 2年前
タイトルは糸賀一雄の言葉。
彼らが光。
人として生まれ、それぞれの自己実現をしていくことこそ創造であり生産である。
福祉にたずさわる人はそれを世の中に知らせる役割がある。
これを綺麗事じゃなく心から実感して実践している人たちが世の中にいる。
ということを思い出した。
この映画とジルベールで磯村勇斗が好きになった。
見てほしい。
starstarstarstarstar - 2年前
多くの人に見てほしい作品です。
やまゆり園の事件を知ってる人も知らない人も…
事件や犯人植松の動機を知ることより、見る人自身に問題を突きつけられる映画だと思うから。
歴史に残る名作です。ただ、多くの人の目には触れられないのでしょうね…。
starstarstarstarstar - 2年前
観終わってひと月以上経った今でも、心にズッシリと重く残っている作品です。自身の綺麗事に否応なく向き合わせられます。
人とは何なのか、生きるとは何なのか、ずっと問い掛けられています。このような作品を制作された、監督、演者、スタッフの皆様に感謝と尊敬を。歴史に残る名作です。ただ、多くの人の目には触れられないのでしょうね…。