死と繋がって生きている
starstarstarstarstar - 4年前
裏庭のガラス戸が映り込む度に、お隣さんの姿を期待しちゃいます。
風変わりな人々との掛け合いが笑えますが、テーマはガッツリ骨太。
ハイツムコリッタの住人はみんな「死」と繋がって生きている。
肉親の死に直面した人、死と共にある人、死を生業にする… 続きを読む
裏庭のガラス戸が映り込む度に、お隣さんの姿を期待しちゃいます。
風変わりな人々との掛け合いが笑えますが、テーマはガッツリ骨太。
ハイツムコリッタの住人はみんな「死」と繋がって生きている。
肉親の死に直面した人、死と共にある人、死を生業にする人、そして死を受けとめられずにいる人。
「死」から見えてくる親子の繋がりや日本のしきたりには、救われることもあれば苦しめられることもある。
もしそれらが足枷や呪縛になるのなら、他にもいろんな向き合い方があるし、いろんな生き方がある。
自分で選べるんだよ。自分で選んで良いんだよと言ってくれている気がしました。
イカの塩辛はグロテスクだけど美味しい。
常に逆説がセットで描かれます。
映画を観ながら「今回はオリジナル脚本じゃなくて原作モノの映画化なのか…」と感じたのですが、
実は企画が流れてしまった脚本を監督自身が小説にして、今回ついに映画化に至った作品だそうです!
どおりで今までの語り口との違いを感じたわけです。
監督は小説にすることで人物が深くなったとおっしゃってましたが、
確かに人物が深くなったことで、必要以上に人物の主観に寄りすぎない距離感が俯瞰の視点となって、物事の多面性がより伝わった気がしました。
生と死、親と子、日本文化、格差社会までが網羅されます。
そして、未だ彷徨い中の人物も描かれているところに、俯瞰の優しさを感じました。
舞台が、命の危険と隣り合わせの「川っぺり」なのも素晴らしいし、なんと言っても「イカの塩辛」の絡ませ方が凄い!
監督は最初と最後だけを決めて脚本を書き始めるそうで、なぜ「イカの塩辛」にしたのか自分でもわからないそうです。
無意識に筆が走るとか、イメージが降りてくるとか、そんな感覚なことをおっしゃってました。
いろんな出来事がリンクして、変化して新たな着地点におさまる。
小説っぽいと感じた一因に、この一つも無駄の無い計算された構成があったのですが、まさかこんな神がかった脚本だったとは!驚きでした。
以下、具体例なのでネタバレあり。
◾️逆説や対比
親との関係が希薄な主人公と対照的に描かれる親子。
顔も覚えていないのに親子の繋がりを感じるシーンがある一方で、
長い時間を共に過ごすことが虐待に繋がることもある。
親から受ける影響が良いことばかりとは限らない。
とくに暴力や言葉による虐待とは違う、無自覚な虐待は非常に厄介。
ランドセルがあったけど夏休み限定?だとしても炎天下にあのスーツは…
セリフの言い回しから、黒澤明監督の『どですかでん』と同じ結末になるのではないかとハラハラしながら見ましたが、電話が鳴るのを待っているだけではいけないと気づけて本当に良かった。
◾️常識や文化の否定ではない
死者と繋がり続けていたい人物が驚く行動に出ますが、それは暴走してしまいそうな自分をセーブする為。
弔いの儀式やしきたりには、残された者が死と向き合う側面もある。
でも、それが自分の心にしっくりこない時は?
後ろから蹴りたい気持ちに蓋をするのではなく、自分の中に蹴りたい気持ちがあることを認めたうえでアイスで発散。
割烹着って“家庭的”のコスプレだと思っていましたが、確かにミシンの糸屑が服につくのは防いでくれるかも。
自分にしっくりくる部分は取り入れる。
※ちなみに私は動物的だと感じるの好きです。自分だって動物のくせに偉そうにしている人間の化けの皮が剥がれたようで愉快。
余韻
starstarstarstarstar - 4年前
観終わった後も、静かで優しい余韻に浸っています。
松山ケンイチさん、ムロツヨシさん、満島ひかりさん、吉岡秀隆さんはもちろんのこと、登場シーンの少ない俳優さんたちの演技も素晴らしかったです。
特に顔はほとんど見えない江口のりこさん、声だけの薬… 続きを読む
観終わった後も、静かで優しい余韻に浸っています。
松山ケンイチさん、ムロツヨシさん、満島ひかりさん、吉岡秀隆さんはもちろんのこと、登場シーンの少ない俳優さんたちの演技も素晴らしかったです。
特に顔はほとんど見えない江口のりこさん、声だけの薬師丸ひろ子さんはとても存在感があります。
グロテスクなシーンもあり、かもめ食堂の雰囲気を求めて観るとびっくりしてしまうかもしれませんが、必要不可欠な場面と後から気付きます。
死、と言うものを描いていますが、色々な向き合い方があっていいと肯定してくれています。
数年前に若くして夫を亡くした友人に観てもらいたいと思う、そんな映画です。
知久寿焼さんが音楽も出演もされていて、そのおかげでこの映画の描く死と言うテーマがしめっぽい空気にならずにすんでいるのかも、、と感じました。
追記
監督の荻上直子さんの書かれた原作本を読みました。
映画には描かれていない場面があったり、これは伏線だったんだ、と気付くこともあったりしました。
登場人物たちのセリフになっていない心情を、俳優さんたちはどう演じていたのか…などと気になってしまいます。
映画をもう一度観直してみたくなりました。
人は支え合っているんですね。
starstarstarstarstar - 4年前
いくら大人になっても、人生は心細くてやりきれない。
大人でも、独りは辛い。
一緒にご飯を食べるだけでもいい。
気にかけてもらえたり、寂しいと思ってもらえれば、
それだけでいい。
本作は大人の童話。
いのちの電話。
自分には無関係と思ってい… 続きを読む
いくら大人になっても、人生は心細くてやりきれない。
大人でも、独りは辛い。
一緒にご飯を食べるだけでもいい。
気にかけてもらえたり、寂しいと思ってもらえれば、
それだけでいい。
本作は大人の童話。
いのちの電話。
自分には無関係と思っているいのちの電話は案外、輪に
なって周りの人達の心を繋いでいるのかもしれない。
ムロツヨシさんは従来の演技を抑えて、好演。
実際隣に住んでいたら迷惑ですが、残された人の残された
人生を終えるまでの、ささやかな幸せ探しがやるせない。
ただ女性監督の感性なのかもしれないが、女性家主が亡き
夫の骨を噛り自慰行為をするのは理解しかねる。
いくらなんでも!
ゆるいようで、深い
starstarstarstarstar - 4年前
毎日小さなしあわせを見つけて生きたいですね。
採れたてきゅうりとトマトがたべたくなりました。
白いごはん最高!
薬師丸ひろ子出演のエンドロールに驚きでした。
好きな作品です。
帰りにきゅうりと塩辛買って帰りました
starstarstarstarstar - 4年前
重くも描ける内容を、映画館が笑いに包まれる映画に仕上げた描き方が素晴らしい。
隣に死が共存する様な距離感の中でささやかな幸せを見つけていく感じはちょっと想像していたのと違って、心地よい映画だった。
ささやかなシアワセ
starstarstarstarstar - 4年前
松山ケンイチさん初め、ムロツヨシさん、満島ひかりさん、吉岡秀隆さん皆の演技が素晴らしかったです。
何故かここに住んでみたいとさえ思いました。
丁寧でいい
starstarstarstarstar - 4年前
会話のやりとりが秀逸。
説明がなくても、人物がわかるのがいい。
その人物が皆、どこか愛おしい。
丁寧な映画です。
人は、ひとりでは生きていけない
starstarstarstarstar - 4年前
裏切られても、裏切っても、孤独でも、バカでも、人は誰かを求めてやまないものだ。大きな悲しみから逃れられなくて、だからこそ幸せを探さずにはいられない。小さな小さな幸せをつかんで、つないで、毎日を生き終えるしかないのだ。生きることと死ぬことって… 続きを読む
裏切られても、裏切っても、孤独でも、バカでも、人は誰かを求めてやまないものだ。大きな悲しみから逃れられなくて、だからこそ幸せを探さずにはいられない。小さな小さな幸せをつかんで、つないで、毎日を生き終えるしかないのだ。生きることと死ぬことって、紙一重。人の本質みたいなものが、じんわり見える映画だった。人って、温かくて悲しい生き物だ。
私も死ぬ時は、たったひとり、誰かに寂しがってもらいたい。
炊飯器の炊き立てごはんとか、トマトとか、塩辛とか、味噌汁のネギとか、ステキな描写だった!
観てよかったです
starstarstarstarstar - 4年前
なんて贅沢なキャスティングなんでしょう
お風呂が小さいとかクーラーが無ければツラいとか、そんな事よりずっと幸福感を味わえる生活がムコリッタにはありました。
眉間にシワがよってしまったらこの映画を思い出そう! そんな気持ちになれる作品です
小さな幸せ
starstarstarstarstar - 4年前
幸せの価値観は人それぞれで、生きてていいんだよって思える映画でした。
食べるご飯がほとんど同じなんですが、とても美味しそうに見えました。人は1人では生きていけない、大切な人に連絡もしたくなります。
松山ケンイチさんとムロツヨシさんはとてもハマり役な気がしました。重いテーマだとは思いますがクスッと笑える所があるので終わった後はジワジワくる感じです。