国内最大級映画チケット予約サービス アプリで開く
私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰? ポスター

私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?

4.3 121分 2023/10/20 公開
サスペンス伝記フランスドイツ
チケット予約

あらすじ

会社とその未来、そして従業員の雇用を守るため、中国とのハイリスクな技術移転契約の内部告発者となったモーリーンが、自宅で襲われるという肉体的暴力と、それを自作自演だと自白を強要する権力側からの精神的暴力に対し、屈することなく6年 間闘い続け、無罪を勝ち取るまでを描いた、驚愕の実話の映画化。世界最大の仏原子力会社の労働組合代表だったモーリーン・カーニーを演じるのは、フランスを代表する女優のイザベル・ユペール。彼女は、中国とのハイリスクな極秘取引を知り、内部告発者となってそれを明るみに出した。その取引が5万人以上の雇用を脅かすものだったからだ。彼女は政府の閣僚や企業のトップに捨て身で立ち向かう。社会や組織における女性、政治と経済の権力構造、労働組合、裁判、原子力発電、中国問題、夫婦の関係など、今の日本にも共通する問題が、モーリーンを軸にサスペンスフルな展開で浮かび上がってくる。

場面写真

予告動画

私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?の予告編を再生

キャスト・スタッフ

監督
ジャン=ポール・サロメ
キャスト
イザベル・ユペール/グレゴリー・ガドゥボア/フランソワ=グザヴィエ・ドゥメゾン/ピエール・ドゥラドンシャン/アレクサンドリア・マリア・ララ/ジル・コーエン/マリナ・フォイス/イヴァン・アタル ほか
配給
オンリーハーツ

クチコミ

Akiakane324

☆3.8

- 2年前
モーリーンを大企業に立ち向かう正義感を持った、皆から愛される「良い主人公」として描けば、勧善懲悪の爽快感のあるストーリーにできたかもしれない。 しかし本作では彼女を頑固で負けず嫌い、労働者代表の座に執着し、時に周囲の人間と対立しやすい一面を… 続きを読む

モーリーンを大企業に立ち向かう正義感を持った、皆から愛される「良い主人公」として描けば、勧善懲悪の爽快感のあるストーリーにできたかもしれない。 しかし本作では彼女を頑固で負けず嫌い、労働者代表の座に執着し、時に周囲の人間と対立しやすい一面を持つ人物として描くことで、優秀な能力と強靭な意志で戦うにも関わらず徐々に孤立し、ひとたび性被害に遭うと「良い被害者」を求められ、言葉と尊厳を軽んじ踏みにじられるというグロテスクな現実を、多面的かつより苦々しく感じられた。 「女性が手を組むとケチがつくの?」と言う序盤のアンヌ前CEOをはじめ、協力者や女性警察官、過去の被害者たちとモーリーンが結んだシスターフッドは、男性中心の組織で起きた暴力的な不正義に報いた一矢である。 しかし彼女が受けた被害、未逮捕の犯人、アレバ社の行く末、そしてこれらの重大な事件の責任を誰も取ることがなかったという事実を顧みると、一件落着ではないどころかこの問題が現在進行形であることを突きつけられる。(フランスでは本作の劇場公開日前日「不服従のフランス」党の議員団が事件の調査委員会の設置を要求している) まだまだ不正義に声を上げた者に連帯すること、そしてどんなに小さくても声を上げ続けることで、口を塞ごうとする力に二の矢、三の矢を放ち続けていくしかないのだろう。 《余談》 ①邦題が冗長且つ陳腐。 原題『La Syndicaliste』の訳で「組合活動家」か「労働組合員」にしてほしかった。そもそも本作は、モーリーン・カーニー個人ではなく、5万人の従業員を守るために内部告発に踏み切った「労働組合トップ」という立場ゆえに戦い、起きた事件を描いているのでは。 ②モーリーンがフランスに移住したアイルランド人英語教師であることや、彼女の思想形成の元となった生い立ち、アレバ社で働くようになったきっかけ、労働組合の代表になった経緯も描いてほしかった。 (パンフレットにはストーリーの補足として記述あり) 彼女が移民でありながらフランスのために勇気ある告発を行ったことと同時に、見返りの為に自国の技術を流出し大量の失業者を出した者たちとの対比が描けたのでは。 ③ファッションセンスが抜群。 シーン毎に変わるピカピカと輝く大振りなピアスの数々と、真っ赤な口紅(襲撃語の病院の問診後に直すのが特に)はまさに「武装」。まあもちろん最高につよつよでべらぼうにかっこよくえげつなく美しかったのは主演イザベル・ユペールですけど。 (字幕翻訳:松岡葉子)

築地 健

実話に基づく社会派ムービー

- 2年前

前評判無しで観に行ったが、大当たり。巨大企業の政治の利権を扱う作品は他にもあるが、単純な勧善懲悪ものでもないのが良い。

雨雲模様 ネタバレ

労働者を護る重大性

- 2年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む

スキャンダルを告発したことにより敵視されたカーニーは、自宅にいたところを背後から襲われ気が付いたら地下室で椅子に拘束されていたという言い分も襲われた記憶がハッキリと覚えていないことも災いしたのか襲われたという言い分を聞いて貰えないカーニーは厳しい取り調べが続くことに精神的に疲弊してしまった結果、ついに自作自演だと認めてしまう。それが間違いだと後々発言を撤回しても認めて貰えず結果検察側の言い分が勝利してしまう。 被害者から加害者へ。 立場が無くなったカーニーは英語講師として新たなスタートを踏むのだが、そこに再び事件の操作に携わった女性捜査官がやって来ると過去に会社の不正告発をした技術者の妻がカーニーと似たようなケースの被害に遭っていたことを知り、事情を知るべくカーニーが訪れてから事態は変わってゆく。 無罪が勝ち取れるかもしれない。 可能性を信じ、弁護士を変え、新たに隠蔽していた証拠があることも分かって臨んだ裁判でついに無罪を手にすることが出来た。 6年の歳月が立ち、やっと加害者の汚名を晴らすことが出来たが、問題は再捜査が行われず犯人が弛れなのかが未だに分かっていない。つまり、同じようなことがあれば同じことが起こり得る可能性があるということで、結果巨大権力に楯突くことはこういう仕打ちが待っているぞと言わんばかりのもので、まさに正義を殺すのは誰?となると、それはもう巨大利権に対し溺れた人達が正義を捻じ伏せてまで、間違いを追及しようとした人間を弾圧する。 事件が2012年12月17日に発生とも考えたら、男性社会の女性に対する差別が未だあるのか、犯人が捕まらずに悠々と過ごしていることも含め間違ったことが正当化されてしまう世の中であって欲しくない。カーニーが危惧していた雇用者を守るということもアレヴァ社が解体されたことにより失業者が大量に出たが、犯人が誰なのかハッキリしないまま事の顛末の責任を誰も取ろうとしないのは、カーニーが望んでいたことなのだろうか? スキャンダルを明るみにするのはやむを得ない手段の一つならば、そのために誰かが犠牲を払う形で解決するのならば、都合の悪いことには目を瞑り強い者に巻かれて事なかれ主義に走れば良いということか。何だか、そんな世の中を皮肉りつつも問題視している、そんな映画だとわたしは思った。

チケット予約
ページ上部へ戻る