巻き込まれた男たち
starstarstarstarstar - 3ヶ月前
「作り物の世界が本物に見える時がある。勝れた技術があれば簡単にだますことができる」
午前十時の映画祭16
火星探査船カプリコン・1は打ち上げの時を迎えようとしていた。打ち上げ5分前、ブルーベイカー船長(演:ジェームズ・ブローリン)以下乗組… 続きを読む
「作り物の世界が本物に見える時がある。勝れた技術があれば簡単にだますことができる」
午前十時の映画祭16
火星探査船カプリコン・1は打ち上げの時を迎えようとしていた。打ち上げ5分前、ブルーベイカー船長(演:ジェームズ・ブローリン)以下乗組員3名は下船を命じられ、カプリコン・1は無人のまま打ち上げられた。一方、直前に下船させられた3名は閉鎖された陸軍基地へと移送され...。
今で言うところの「陰謀論」が本当だったらという話。つまり我々一般人が歴史的出来事として認識している事件が実のところは全くのでっち上げであり、その辻褄合わせのために大いなる力が働くさまが描かれる。
コロナの辺りから、世間では「陰謀」なる言葉が一部界隈ではちょっとしたブームである。ここでそれらを論うつもりはないが、一応自分の立場を表明しておくと、あまり魔に受けないようにはしている。別に100%ウソだと言うつもりはないし、それはそれで思考停止ではあるものの、それを差し引いても根拠の乏しさや論理の飛躍は否めないからだ。逆に流言だった場合、それに乗せられて変なアクションを起こすと却って取り返しのつかない事態を招きかねないので、極力関与しないのが吉だとは思っている。
とはいえ、今回に限っては自分のようなスタンスでいると完全に騙されることになる。物語中盤、友人がプロジェクトに関与していたことから放送記者コールフィールド(演:エリオット・グールド)はプロジェクトそのものに疑問を抱くようになる。そのほんの僅かな疑問が終盤の急展開を招くわけだが、自分にはあれだけのアクションは難しいだろう。多分「触らぬ神に祟りなし」で静観を決め込んだのではないか。もっとも、関与していた友人の親友度合いにもよるだろうが。でも、そもそも疑問すら持たなかったと思う。真実というものはそう簡単には見抜けない。そしてそれ以上に立証するのが難しい。
はっきり言って、序盤を除けば途中までは展開がゆっくりしていたので上映時間129分(123分ではありません!)以上の長さを感じていたが、コールフィールドの驚異的な行動力によって最後は画面に釘付けになっていた。特に終盤の空中戦は必見。観ながら色々な箇所が気になって仕方がない。ブルーベイカー船長の体力オバケぶり、あれ、この農薬散布機って複葉機だけど布張りじゃないのか?すごい低いところ飛ぶなぁ...そりゃあそうか、高度を上げればモロに弾を喰らうから、地面スレスレの方が撃つ側からすれば撃ちにくいもんなぁ...でも待って、これってただの農薬散布機用の複葉機であって軍用機ではないはずなのにすごく機敏な動きするなぁ...こんなマニューバできるものなのかetc....そんなことを気にするあまり自分の身体がどんどん前のめりになっていることに気付かない。というか、気付いたところでどうにもなりやしない。だからついこう言われるのです、「頭を下げろ!」。
劇場でのエチケットはきちんと守りましょう。