人間の行動の光の中に必ず闇がある。
starstarstarstarstar - 9年前
この映画、面白い!私は、凄く面白いと思いました。原作は、証言者の証言だけで描いて行くらしいのですが、私は読んでいません。でも、この映画、面白くて、凄く上手いなぁと思いました。原作が良いのか、映画の作り方が良いのか解りませんが。でも、一番最初… 続きを読む
この映画、面白い!私は、凄く面白いと思いました。原作は、証言者の証言だけで描いて行くらしいのですが、私は読んでいません。でも、この映画、面白くて、凄く上手いなぁと思いました。原作が良いのか、映画の作り方が良いのか解りませんが。でも、一番最初に出てきた場面(バスでのやり取り)の違和感が、ラストでガッツリ解るんです。人間って、そういうもんだよね。正義感を振りかざしながら、相手を傷つけている。そういうもんなんです。バスでの田中の対応、凄く解ります。私も、こんな事があったらやってやりたいかも。こういう正義感を振りかざす奴、潰したくなるのよね。あ、ゴメンナサイ、私の毒が出てしまいました。
それにしても、最後でゾ~っとしました。愛する人を守る為ではあっても、そこまで出来るんだと思うと、既に人間では無い何かのように見えてしまいました。ラストに、全ての謎が解けるのですが、あまりにも衝撃過ぎて、これこそ息を呑むというのかなと思いました。別に、ハッキリいう訳では無いですよ。あ、もしかしてこういう事なのねっていうのが想像出来て、ゾッとするんです。
でもね、こういう事って、結構、自分の周りにもあると思うんです。自分では、悪い事をしているという感覚が無くやっていることが、凄く人を傷つけているってあるでしょ。自分は忘れてしまっても、相手はそれを忘れない。復讐されても仕方のないことって、この世に沢山あるのかも知れません。そして、それを隠してくれている家族もいるのかも知れない。そこに強い憎しみがあり、強い愛があるのは、人間だからこそなのでしょう。やっぱ、人間って面白い。でも、怖ろしい。
この映画は、言葉では上手く伝えられません。観て頂くのが一番。凄い映画だと思います。その中でも、やっぱり、妻夫木さん、マジで上手くなりましたねぇ。驚くほど上手いと思いました。先日、演劇「足跡姫」を観てきたのですが、そちらの妻夫木さんのイメージとは程遠い、暗くてドロドロしたものを内包している男性が、この映画の中には生きていました。その役にハマって、自分を埋め込んで演じているようで、そこに”妻夫木”という男性は居なくて、”田中”という男が生きているんです。いやぁ、怖かった。
私は、この映画、超!超!お薦めなのですが、とても宣伝が地味だし、内容も衝撃的なので、あまり大きくロードショーしていないようですね。こんなに面白いのに、勿体無いです。でも、子供には大人のドロドロの世界を見せたくないし、仕方ないのかな。でも、これ、大人は観るべきだと思います。ぜひ、観に行ってみて下さい。
映画派か小説派か
starstarstarstarstar - 9年前
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正直、私は小説派でした。
この作品を先に小説で読んでいた分、自分の中ではキーポイントとなる田向とクレーマーの事件、夏原さんのママ友の証言などが映画には入っていなかったので、田向さんも、夏原さんもただの我が儘で意地の悪い人間のように描かれている気がしてしまいました。
そもそも映画向きな作品内容ではないのにわざわざ映画にしてしまったような感じさえしました。
しかし、役者さんは本当に演技が上手で本当にこの話が存在するなら、こんな人達なんだろうなと納得しました。そういった点では映画を観て後悔は一切してないし、むしろ面白かったです。
さらに、小説には表現されていなかった兄(妻夫木聡さん)やその他オリジナルの演出はとても観ていて面白かったです。
話自体はとても面白いので、映画を観た後に是非小説も読んでほしい作品でした。
北野作品かと
starstarstarstarstar - 9年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む
妻夫木聡はキレイ過ぎて、あの役にはナニか物足りなさを感じてしまいました。その前に公開された「ミュージアム」のカエル男の方がわかりやすいグロさだったからというのもあるかも。
それを言ったら、満島ひかりもすごいよかったんだけどやっぱりキレイだった。
小学生の時から父親近親相姦され、大学時代に輪姦され、多重人格となり挙げ句の果てに好きになった兄との間の子供は血が濃すぎる上に育たなかったおかげでネグレクトで捕まり、実は一家惨殺の犯人なんてそんな人には見えなすぎてそこにはどうしても気持ちを持っていけなかった。
その代わり、殺された一家の小出恵介と松本若菜の人間設定、その周りの友人や会社の人達との人間関係には恐ろしいほど共感。知り合いがモデルなんじゃないかと思うほど(笑)
やっぱり、満島ひかりと妻夫木聡がいて成立した映画でした。
プツンて音が聞こえた
starstarstarstarstar - 9年前
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む
冒頭で脚が悪い振りをする妻夫木を見て最高だなーなんて思ってたら想像の何倍も重い衝撃がガツンガツンと襲ってきて参っちゃった。
これが観たかった。頭を痛めたかった。素晴らしかった
主に一対一で聴取する場面の連続なんだけど、一人一人に抱えるものや物語があって最後に全てが繋がるオムニバス形式のようでかなり観入ることができた。
基本聞く側の田中がときどき聞かれる側にまわるのが効果的で良かった。
田向の生き様にドン引き笑
その開き直り方に感心するレベル。
夏原さんもまた何考えてんのか分からなすぎて怖い。
あの笑顔と器用な人間関係の裏に何があるのか、或いは何もないのか…
最後まで二人に関しては客観的な話しかないので掴めなくて、より気持ち悪く感じる。
この映画一番の衝撃は田中が宮村を殺すシーンだった。
宮村が光子のことを話してる時点でうわぁ〜やめてくれ〜って思ってたけど、まさかあんな、流れるように静かに殴り殺しちゃうとは。
夢でも見てるのかと思った
光子が田向家殺人の犯人ってのは宮村の話で予想はつくけど、実際彼女の口から語られるとズーンときた。
それと光子が「生まれ変わってもお兄ちゃんの妹でいたい」って言った時に、もしや…と思ったけど本当に兄妹の子供だったとは…!
中盤でそれが分かってもただの衝撃で終わるけど、虐待児童だった二人で、しかも宮村殺人と田向殺人を経たあとでの判明だから余計に重くて重くて
とにかく救いのないやりきれない映画。
役者のちょっと抑えめの演技が最高だった。
夏原さんと光子の笑顔が忘れられない…
濱田マリのまっすぐな目付きと妻夫木の伏せがちの目付きが印象的だった。
短編映画の監督だそうでちょっと納得。
愚行録ってタイトルもまさに。
去年の怒り を思い出す、良い邦画でした
2017.8.16
飯田橋ギンレイホールにて再鑑賞。
当たり前だけど初めて観た時と全然観え方が違っていたので追記。
改めて細かく作り込まれた演出、構成と至る所にある伏線にたまらなくなる。
別荘パーティーで後ろに光子を見つけた時には鳥肌が止まらなかった。
メモを取っていない田中、彼の表情も印象がガラリと変わって 悲しく恐ろしかった。
田中兄妹の、歪にゆがんで沈むしかないような愛もどこか虚しく空回るように感じる。
恵美の指している「犯人」と彼女の赤ちゃんの父親について考えに考えていると、もしかして田向が父親なのかも そんで夏原を犯人だと思っているのかも って行き着いてしまった。
一番納得できるのがこのへんしかない…怖いよ…
何回観ても面白く重くのしかかるサスペンス。
今の所今年の邦画でダントツNo.1に好き。
ただし鑑賞後ひどく体力を削がれてしばらくまともに動けなくなる!笑
ああ、それなのに。
starstarstarstarstar - 9年前
一家惨殺事件に、幼児虐待。『愚行録』は愛憎劇の果てに待つ社会問題を丹念に追及。満島ひかり劇場は今回も威力絶大。ああ、それなのに。「そんな方向に行ってくれなくていいのに」経由で、「そんな終わり方しちゃ全部台無しだよ!」で終結しちゃうなんて、本当に残念。冒頭シーンなんて最高なのに。