2019年No. 1作品
「ある船頭の話」 脚本・監督:オダギリジョー 出演: 柄本明、蒼井優、永瀬正敏、細野晴臣、浅野忠信、草笛光子、橋爪功、笹野高史、他多数。 先ず、あのオダギリがこんな地味な題材を選ぶことに驚きを禁じ得なかった。 何でも船頭さんの話はオレの地… 続きを読む
「ある船頭の話」 脚本・監督:オダギリジョー 出演: 柄本明、蒼井優、永瀬正敏、細野晴臣、浅野忠信、草笛光子、橋爪功、笹野高史、他多数。 先ず、あのオダギリがこんな地味な題材を選ぶことに驚きを禁じ得なかった。 何でも船頭さんの話はオレの地元球磨川で実際に船頭をしていた方(観光では無く生活で)からインスパイアされたそうで、監督も二週間ほど生活を共にしたそうだ!驚いた。 しかしながら、この豪華絢爛な出演者である。俄然興味が湧いた。 更にはこんな豪華な出演者なのに、KBCシネマで一週間(賞を取って十日間に伸びた)一日一度きりしかやんないのかと唖然とした。 しかし、そんなモヤモヤは作品の冒頭で最早どうでも良くなった。 ネタバレを避けて話すので安心して欲しいのだが、兎に角ゆっくりと流れる時間と景色が美しい。真の日本の美とはこういう事だろう。撮影監督、クリストファードイルの力量に圧倒される。 ところが全体のトーンは限りなくグレーでこれからどんなことが起きるのか、度々不安に襲われる。 その後様々な出来事が起きるが、後半で主人公トイチ(柄本明)が叫んだ言葉に監督の思いは凝縮されている気がした。 人間が生きていく為に本当に必要な事は何なのか。美しい川に作られる橋が現代のスマートフォンのように感じられた。 ホント沢山の人に観て欲しい。賛否は分かれると思うけど。 オレは余韻が未だ覚めないほど好きな作品になりました。 語り合いたいので「ある船頭の話」をご覧頂き、「夢のちまた」にご来店の際は、バータイムのチャージ代五百円を無料にさせていただきます。 最後にオダギリジョー監督の言葉。 「タブレットやスマホで観るには一番似合わない、良さが全て消えてしまう作品だと思うので、劇場以外では観ていただかない方が良いかも知れません。(苦笑)」 蛇足だが「長いお別れ」「宮本から君へ」「ある船頭の話」とここ数作、蒼井優にホント縁があるなー。