人の夢は終わらねェ!
https://tea-rwb.hatenablog.com/entry/2020/02/10/123000
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監督を務めるのは『未来世紀ブラジル』『12モンキーズ』『Dr.パルナサスの鏡』のテリー・ギリアム。仕事への情熱を失くしたCM監督のトビー(アダム・ドライバー)は、スペインの田舎で撮影中のある日、謎めいた男からDVDを渡される。それは偶然か運命か、トビーが学生時代に監督し、賞に輝いた映画『ドン・キホーテを殺した男』であった。舞台となった村が程近いと知ったトビーはバイクを飛ばすが、映画のせいで人々は変わり果てていた。ドン・キホーテを演じた靴職人の老人は、自分は本物の騎士だと信じ込み、清楚な少女だったアンジェリカは女優になると村を飛び出していた。そして、トビーのことを忠実な従者のサンチョだと思い込んだ老人は、無理やりトビーを引き連れて、大冒険の旅へと出発する……。
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テリーギリアムのテリーギリアムのための映画。 『幸福は香水に似てる。自分に振りかける時に周りの人にも少し振りかかる。』
30年も企画を追い続けたギリアム自身がドン・キホーテそのもの。 姫君と同じで夢は追い続けている時はいいが、現実化すると巨人でも姫でもなくただのボロい風車だと露呈する。そんな映画。
題名に名前が冠されるなんてチャップリンやフェリーニみたいではないか。「ロスト・イン・ラマンチャ」から12年、遂に完成したテリー・ギリアム執念の一作。ファナティックで、難解で、とても奇妙な冒険活劇で、ちと長い。テリー・ギリアムはドン・キホーテになりたかったんじゃないのか?映画出演を機に自分がドン・キホーテであると思いこんだジョナサン・プライス扮する靴職人がテリー・ギリアムの分身に見える。
後半ぐんぐんギリアムワールドに突入して、ギリアムの脳の中に連れて行ってもらえる。もう戻ってこられなくても良いとさえ思えるほど心地よい。感動作じゃないのにクライマックスでは涙があふれ、エンドロールは胸がいっぱいで、スタンディングオベーションを幻視しそうだった。 夢なのか現実なのか仕掛けなのか偶然なのか、分からないままでいい。 「映画史に残る呪われた企画」と謳われるほどの開発地獄を乗り越え、19年間で9回も頓挫して、構想から30年もかかって、結局2017年にたった3ヶ月で撮り終えたという、監督自身がまさにドン・キホーテという気がする。 未来世紀ブラジル好きにはたまらない、「燃やされる過去たち」がクライマックスかな。 上映期間は短そうなので、なんとか時間を作ってもう一度観にいかなければ。