田吾作のせいで全部台無し
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その昔見た時はあんまり良くない印象だけが残っていたけど、再見したら記憶よりけっこう良かった。 いかにもオトボケな風体のゴミ人間:プペルが意外と正論を言うツッコミ役なのがツボ。 映像面ではラストに披露される夜空の星々は常軌を逸した美しさで、このシーンばかりは映画館で見たかったと思う。 キャラクターも結構好き。 ルビッチはシンプルに愛らしいしプペルも愛嬌寄りの不気味さがある。 脇役ではいかにも裏がありそうな細目キャラのスーさんがちゃんと裏切り者なのが好印象。 ただ、この映画は”良い部分”と”悪い部分”の陰影が強すぎる。 オープニングのハロウィンダンスや良く動くアニメは、その場限りで使い捨て。そこから先はいかにも普通で「さっきの面白い映画どこに?」という印象がずっと付きまとう。 トレニングモンタージュ演出も3回繰り返されてしつこいし、物語の端々に明らかな隙が多すぎてイマイチ集中できない。 それより何より最悪なのが、主人公ルビッチの親父:ブルーノ。 生前は酒場で聞いた与太話を信じて反政府活動を趣味でやるイカレ親父。 フーテンの寅さん風のコテコテ江戸っ子で、コイツだけはマジで最後まで世界に馴染まない。 しかも終盤になると、ルビッチとプペルが頑張っている場面で回想からしゃしゃり出て、妙に韻を踏んだ田吾作みたいなラップで自分の夢・・・というより思想を延々と語ってきて鬱陶しい。 ルビッチが星を見つける一番の感動シーンでもしゃべり続ける田吾作。煙でモックモクじゃねえんだ!失せろ田吾作! そして物語のラスト、ルビッチとプペル二人の別れの言葉はーーー「ありがとう、父ちゃん」 プペルは!?!?!? 俺が好きになったのは田吾作じゃないんだが!?!? 確かに作中ではプペル=ブルーノの魂という展開ではあったが、プペルにはブルーノの面影が一切無いし田吾作の事は嫌いなのでその二人を同一視できない。 俺とプペルとの友情はどこに向かえばいいのか。とにかく最後の最後まで田吾作が邪魔しやがる。 あらためて見ると、けっこう面白いし、ちゃんと感動できる下地はあるけど、ブルーノとかいう田吾作が全てを破壊していく作品だった。