吉永小百合120本目の出演作!“北の三部作”最終章『北の桜守』製作決定、息子役に堺雅人、監督に滝田洋二郎

『北の零年』『北のカナリアたち』に続く“北の三部作”最終章、吉永小百合120本目の出演作となる『北の桜守』の製作が決定。名匠・滝田洋二郎を監督に迎え、2018年春に公開されることがわかった。

北の桜守

今回、吉永小百合が演じるのは“江蓮てつ”。樺太で家族と暮らしてたが、ソ連の侵攻により、土地を追われ、北海道の網走へと辿りつく。凍えるような寒さと食べるものがない程の貧しい生活の中で、息子・修二郎を命がけで守り抜き、修二郎を育てた後も、一人、夫を待ち続けながら、網走でひっそりと暮らしていく。一方、吉永演じるてつの息子で、大人になった修二郎を演じるのは堺雅人。舞台だけでなく、映画やドラマでも活躍し、その確かな演技力で様々なキャラクターを演じ、観る者をひきつける名優が、吉永と実写で初共演。親子役に挑む。ビジネスで成功した修二郎は、15年ぶりに網走を訪れます。そこで、再会したのは、一人、慎ましい生活を送る年老いた母。その姿を見て、修二郎は札幌で一緒に暮らす決意を固める。

本作の監督を務めるのは、『おくりびと』で日本アカデミー賞で最優秀作品賞・最優秀監督賞を受賞し、さらに米国アカデミー賞で日本初の外国語映画賞を受賞した名匠・滝田洋二郎。数々の作品で魅せたその手腕で、戦中、戦後の北海道の厳しい環境の中、懸命に生きた母と子の約30年にも渡る姿を丁寧に切り取っていく。撮影は2017年2月16日にクランクインし、厳しい冬の網走市でのロケを敢行。春にかけて、都内近郊のロケ、セットでの撮影を行い、その後、稚内市を中心とした北海道縦断でのロケーションを桜の咲く美しい春、そして夏に敢行する予定だ。また、公開は北海道が命名されて150年を迎える2018年春になる模様。

吉永小百合 コメント


──本作は吉永さんにとって、120本目の出演作品になります。その撮影がいよいよ始まりますが、意気込みをお聞かせください。

吉永:夢のようです。「北の三部作」シリーズのフィナーレを北海道で撮影できるなんて。しっかり力を出し切り、魅力的な作品をつくりたいです。

──本作は『北の零年』(05年)、『北のカナリアたち』(12年)に続く、“北の三部作”の最終章となります。今回も極寒の冬、そして美しい春・夏の北海道でのロケーションも予定されていますが、撮影に臨まれるお気持ちはいかがですか?

吉永:冬はかなり厳しいロケになるでしょう。踏み堪えて、強い母を演じ、春を待ちます。

──堺雅人さんとは、実写では初共演となります。どのような“母と子”を演じたいですか?

吉永:今回、堺さんとは究極の親子になりますが、頼もしい息子に、思いっ切りぶつかって行きたいですね!

──滝田洋二郎監督とは初めてご一緒されますが、どのような印象をお持ちですか?

吉永:去年の2月、滝田監督とオホーツク海の流氷を見に行き、作品づくりが始まりました。翌日私は、雪の坂道で滑って転んで骨折……。監督は、落ち込む私を明るく励まして下さいました。秋のサハリンへの旅も御一緒して、思いを共有し、いよいよ撮影開始です。

堺雅人 コメント


──吉永小百合さんとは、実写では初共演となります。どんな“母と子”を演じたいですか?

堺:前回ご一緒したブッダでは慈母そのものといったお役だったのですが、今回はより生々しく、より悲しい母子関係になるのではないかと楽しみにしてます。

──滝田洋二郎監督とは『壬生義士伝』(03年)以来、2度目となります。久しぶりの監督とのお仕事に対して、お気持ちを教えてください。

堺:『壬生義士伝』では好きなようにのびのびと演じさせていただきました。今回は少しでも成長した姿をみせれるようにがんばりたいです。

──本作への意気込みをお聞かせください。

堺:すばらしい皆様とのお仕事に身が引き締まる思いです。

滝田洋二郎 コメント


──吉永小百合さんの120本目の出演作となる本作ですが、本作のメガホンを取られる意気込みをお聞かせください。

滝田:映画人として、吉永小百合さんとご一緒できるという特別な喜びと緊張と期待に満ちて、準備を進めています。119作もの映画を背負ってこられた吉永さんのオーラとしっかりと向き 合い、丁寧で大胆・生き生きと直感あふれる現場で、想像を超える素敵な瞬間に立ち会えることを楽しみに、自分らしく、吉永さん120作目に臨みたいと思っております。

──吉永さんとご一緒されるのは初めて、堺雅人さんとは『壬生義士伝』(03年)以来になりますが、このお2人とどのような“母と子”の物語を創り上げていきたいですか?

滝田:美しい桜・戦争・引き揚げ・流氷・家族・思い出・あの人・・・・・。戦後の向かい風の人生を懸命に生き抜き老いてゆく母と、その背中を見ながら成功を手に入れた息子が、かつて、母子で封印した禁断の扉を開く 最後の旅立ちを、吉永さん堺さんでなければならない感動の物語として、現代にも強い共感を覚えてもらえる作品にしたい。

映画『北の桜守』2018年春公開

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