思う一念岩をも通す
第二次世界大戦中のアメリカ。 小柄で、「リトル・ボーイ」とからかわれている8歳のペッパーが主人公。 戦争に行った父親が帰ってくるように、祈りの力を強めようと、司祭にもらった行いのリストを実行しようとするが、司祭がペッパーのために書き足したの… 続きを読む
第二次世界大戦中のアメリカ。 小柄で、「リトル・ボーイ」とからかわれている8歳のペッパーが主人公。 戦争に行った父親が帰ってくるように、祈りの力を強めようと、司祭にもらった行いのリストを実行しようとするが、司祭がペッパーのために書き足したのは、憎むべき敵「ジャップ」ハシモトに親切にせよというもので……。 日本人のハシモトが「ジャップ」「ニップ」と蔑まれ、広島への原爆投下が喝采を浴びる、日本人にはいろいろ辛いところもある映画ですが、観てよかったです。 ペッパーが、いい子過ぎず、でもお父さんっ子の健気な子で、可愛いんです。 お母さんも、愛情深くて、凛としていて、よかったなぁ。 何より、個人としてなら友達にもなれる人間同士が、属している国や勢力の違いで殺し合う、戦争というものの愚かさと恐ろしさを、この映画は教えてくれると思います。 原爆使用の是非を問う以前に、そもそも戦争なんかしたら、勝っても負けても不幸がたくさん生まれるのです。 わたしは長崎県人なので、子どもの頃から長崎原爆や空襲の話を聞いて育ちましたが、負けた日本だけが犠牲を払ったわけではないことを、改めて考える機会になりました。 思う一念岩をも通す、というけれど、反対方向の思いがぶつかりあったら、どちらかは通らないわけで。 宇多田ヒカルさんの、「みんなの願いは同時には叶わない」という歌詞を思い出しました。 何はともあれ、健気なペッパーが可愛いので、観て損はないですよ。 あと、ハシモト役とサムライ役の二人には、今後注目しておきたいと思います。