ストリート・オーケストラ
オーディションに落ちたバイオリニストがスラム街の子供達に音楽の美しさ、強さを教えて困難を乗り越え演奏会を成功させる…というお話だと思っていたら!実話とのことですが、どうして神様はこういう采配をするのかと切なくなります。でも観て良かった映画!
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『セントラル・ステーション』で助監督を務めたセルジオ・マシャードがメガホンをとった本作は、ロカルノ国際映画祭を皮切りに、世界に喝采の輪を広げている実話から生まれた感動作。憧れのサンパウロ交響楽団のオーディションに落ちたヴァイオリニストのラエルチ(ラザロ・ハーモス)は、失意のなか生活のためにスラム街の学校で音楽教師を始めるが、5分たりとも静かにできない子供たちに愕然とする。ある時、ギャングに襲われたラエルチは、見事な演奏で逆襲する。感動したギャングが銃をおろしたと聞いた子供たちは、暴力以外に人を変える力があることを知る。やがて子供たちは音楽の与えてくれる喜びに気付き、ラエルチもまた情熱を取り戻す。そんな矢先、校長から次の演奏会で最高の演奏ができなければ、学校の存続は難しいと告げられる。一世一代のステージにしようと張り切るラエルチと子供たちに、思わぬ事件が待ち受けていた......。
©gullane
オーディションに落ちたバイオリニストがスラム街の子供達に音楽の美しさ、強さを教えて困難を乗り越え演奏会を成功させる…というお話だと思っていたら!実話とのことですが、どうして神様はこういう采配をするのかと切なくなります。でも観て良かった映画!
オーケストラ、青春、スラム‥という要素が盛り込まれていたら観るしかない、と思い鑑賞。オーケストラ音楽の舞台裏や、それにまつわる人間模様を描いた作品に弱いんですよね。スランプ中のヴァイオリニストが、嫌々ながらも始めたスラム街の子どもたちのヴァイオリン講師。結束力が高まってきてからの屋外での練習シーンや、主人公のリトライシーンなど、好きなシーンはいっぱいある。でも人間関係や登場人物すべての変化や成長、信頼関係が構築されていくというストーリー展開なのに、意外に掘り下げが浅いんですよね。あの熱く渇いた土臭いブラジルの空気感をあまり感じられなかった。もっと情熱的で、むしろ大げさな描写であって欲しかったかな。喜びも悲しみも魂すべて込めて、神聖に音楽にぶつけるというくらいの。だって思いもよらなかった凄まじい事故 ( これには本当にびっくりした ) が起こった割には関連人物たちの感情の出し方が控えめ。控えめだからこその表現の増長というのは好きな演出ではありますが、この作品では感じられなかった。どこかで思いっきり「音楽って素晴らしい!!!」って高揚させて欲しかったです。
先輩に勧められて。非日常なスラムの現実や、私たちの世界にもよくあるような才能があるのに発揮できない人がもがく姿を描く。ノンフィクションだけど、サムエルの死はスラムの本当の日常なのかと悲しくなった。
展開がありましたが、最後は様々な部分がタイトルの通り、オーケストラになった印象です。
軽い気持ちで観に行ったが、そんな甘い気持ちは、一蹴されてしまった。クラッシックは欧米と白人のものという無意識の思い込みを見事に覆してくれる。 圧倒的なファベーラの貧困と子供たちを取り巻く絶望感のなかで、彼らの手にする楽器と音楽だけが生きがいとなっていく。ここにいるときだけが自分に生きる価値があると感じられると叫ぶ少女の姿には胸を打たれる。 主人公の教師も自身に秘かな葛藤を抱えながら、過酷なファベーラの環境下で自分を徐々に取り戻していく。演奏家や教師という以前に、自分にとって大切なものは何かという内面の気づきを得る過程が、丁寧に描かれている。 だからこそクライマックスの子供たちの演奏が、心に沁みてくる。ファベーラとクラッシックの見事なまでのハーモニーに圧倒されてしまう。 これまでに黒人の方がバイオリンを弾く姿を観たことがあっただろうかと思ってしまった。映像を通して観るその姿は本当に美しいものだった。 孤高な美しさに溢れていた。 エンドロールに用いられる曲が大変力強く、ファベーラに生きるひとびとのたくましさを象徴するように感じられた。たくさんの勇気をもらった気がした。