絶望を味わい尽くす
「このラインを超えると過去は無くなって新しい未来になる」。母親はこれから生活する家の中で架空のラインを引き、子供たちにラインを跨がせた。 ここから始まる家族の物語。 この家族にはとんでもない過去があることは想像できる。 そんな冒頭からのめり… 続きを読む
「このラインを超えると過去は無くなって新しい未来になる」。母親はこれから生活する家の中で架空のラインを引き、子供たちにラインを跨がせた。 ここから始まる家族の物語。 この家族にはとんでもない過去があることは想像できる。 そんな冒頭からのめり込んでいった。 アニャテイラージョイとミアゴスとの共演と聞いて辿り着いたこの映画だったが、そんな邪な思いとは裏腹に完全にハマってしまった。 この思いは完全に消えた。 後で振り返るとミアゴスはいつものミアゴスらしからぬ振る舞いでエキセントリックさは影を潜めそういえばこれミアゴスやったっけ?くらいの感覚で驚くほど「まとも」。(まあでも一筋縄ではいかないが)。アニャテイラージョイの芯の強さもふんだんに発揮されるがこの家族の方に思いは持っていかれる。 それくらい物語の力が強かった。 とんでもなく救いようのない話ではある。 さらにそこから追い討ちをかけるかと。 全然違う世界だが「君の膵臓を食べたい」を思い出した。不幸のつるべうち。 オチを知った後は特に絶望を感じる。 こういう「絶望」を感じる映画が大好きです。 (決して他人の不幸を喜ぶという気持ちではありません) その展開から「面白かった」と素直に言えない映画であるがズシンと胸にきて心を持っていかれました。 急に現れた傑作。これだから映画を観ることはやめられない。