人間と悪魔
※本文にネタバレがあります ネタバレを読む
思っていた作品とは違った。 ラブストーリーだった。 勝手にバラッドみたいな時代劇だと想像してたから序盤はコメディなのかと思った。間の抜けた笑いが出ちゃうような。 でも、また新しい解釈での信長と濃姫は面白かった。 信長は見栄っ張りだけど濃姫の方が何でもできて、強く言われても言い返せなくて、恥を捨てて助けてももらった。桶狭間では濃姫と2人で光明を掴み、天下布武に向けて共に決意した。 織田信長は生まれつき天才的なカリスマじゃなくて無理をしながら濃姫と夢見た世界を実現しようと邁進する。 自分の力を誇示してマウントを取りたがる、ある意味でとっても人間的な信長が戦を重ねていく中で心を失って人でなくなっていく。 力を獲得する一方で濃姫とはすれ違い、憎まれ口を叩かれる相手がいなくなった信長は変わってしまう。 女子供だろうと容赦しない姿は悪魔そのもので、苦しい思いをしてる信長が見てられない濃姫と、一方でそんな残忍さに惹かれる明智光秀と。 濃姫が病床に臥していると知り、馬を駆ける信長。 ガキ大将が好きな子に意地悪しちゃうみたいに素直になれない2人はもどかしくも微笑ましく、再び濃姫が帰って来れたのも2人の関係が出会った頃に戻っていたのも嬉しかった。 濃姫がそばにいることで信長は本来の姿を取り戻していく一方で悪魔信仰者の明智光秀は血も涙もなかった憧れの信長を失い、反旗を翻す。 信長を信奉していたからこそ人間的な信長が許せないというのは面白かったけど、ちょっと無理あった気がする。 終盤、いつの間にか信長と濃姫の幸せを願ってやまない精神状態になっている自分がいて、信長が生存ルート入ることを心の中で何度も唱えていた。おまじないが信長を濃姫のもとへ導き、2人は異国へ旅立つ。 流石に濃姫元気すぎたし、信長ジャックスパロウだったし、夢物語だったのは仕方なかったけど、一瞬でも夢が見れて良かった。お互いがお互いの死を知らずに夢の中へ誘われるように散っていったのは綺麗だった。 何より最後の自刃はすごく良かった。 信長の散り方は見事だった。 本当に見事な最期だった。 キムタクは何やってもキムタクだけど流石キムタク。大河の岡田くんとはまた違う信長。乗馬も殺陣も立ち振る舞いもやっぱかっこいい。綾瀬はるかは八重の桜が頭の片隅にあったのもあるが気の強い女性が本当にハマってた。すごく素敵な夫婦だった。 正直途中、これ何の話?って迷子にもなったし 緩急激しすぎて微妙かなーと思ってたけど 終わりよければ全て良し。 間違いなく夫婦の物語だった。