無題
アンドリュー・ガーフィールドや アダム・ドライバーが遠藤周作原作の超大作に! 2人とも、まさに “ 苦悩 ” が似合いすぎだ。 しかも監督はマーティン・スコセッシ。 という、 とてもミーハーな動機で 観に行ったものの‥ まず日本の俳優陣の… 続きを読む
アンドリュー・ガーフィールドや アダム・ドライバーが遠藤周作原作の超大作に! 2人とも、まさに “ 苦悩 ” が似合いすぎだ。 しかも監督はマーティン・スコセッシ。 という、 とてもミーハーな動機で 観に行ったものの‥ まず日本の俳優陣の演技力に圧倒されました。 タイトルは「沈黙」。もしかしたら日本人は こういったハリウッド大作において じりじりとした“静”の演技を要されるとき、 いちばん存在感を放つのかも知れない。 だって派手なアクション大作に出てくる日本人って どこかコント的なこと多くないですか‥。 そうさせなかったのはもちろん監督の手腕でもある。 例えば、登場する日本人のセリフのほとんどは英語ですが 日本語セリフにはきちんと長崎の方言まで 取り入れてあるんですよね。細かい。そして丁寧。 個人的にはモキチ役の塚本晋也、近年では さすが「野火」作って主演しただけあるなあと。 塚本晋也ってどれだけ過酷な境遇を演じても なぜか存在が美しいんですよね。目が澄んでいるというか。 わたし内の助演男優賞です。 イッセー尾形のアメとムチ的な陰湿演技も素晴らしかった。 あの笑顔の使い方、とてもクレイジー。 それはもうゲイリー・オールドマン並みに。 終始この作品のキーとなるキチジローは言うまでもなく。 彼を通しての観客への問いかけがとてもリアル。 ただのズル賢いやつでは済まず、最終的には 最も純粋で人間くさいのは彼ですよね。 もうね、ある意味主役の域。 窪塚洋介はもうハリウッドを起点にしたら良いと思う。 ビジュアル的にもハリウッド俳優と並んで全く見劣りしないし。 ‥と、言い出したらキリがないくらいの 演技クオリティーでした。 テーマがテーマだけに誤魔化しが効かないから 余計に冴えるんですよね。 信仰とは、 神とは、理念とはなにか。 キリスト教と縁のある生活すらしていないわたしには 宗教としてどう捉えて良いのか理解できない点も多かった。 でも、息を潜めて暮らさなければならないほどの 社会的弱者= キリシタンが、目の前で あれほど惨たらしく命を奪われたら 宗教なんて単なるパッケージでいいや、もういいや、 人間の命の重さに値するほどの神なんて存在しない、 形式なんて形式として踏もう、転ぼう、と あっさり思ってしまう。 禁教令下の江戸初期が舞台でありながらも、 迫害されたキリスト教がベースでありながらも、 描かれているのは結局のところ人間性だった。 だから、なんの宗教信者でもない観客 =自分 (いわゆる中立的存在)でも 感情移入要素が大きかったんじゃないのかなと。 キチジローに対して主体感を抱いたのも 彼が実のところ敬虔なクリスチャンでありながら、 「どっちなんだ」と疑わせる中立的な描写があったから だとか思う。 この作品、タイトルに反して 聞き逃せない多めのセリフとナレーションが 作品の重厚感を増しているので 鑑賞後の疲労感も感じましたが、 こうやって拙いまとまりのない感想を 書いていても少し疲れる感覚が。 それほど重い作品です。 余談ですが、役作りのために減量した さらにガリガリのアダム・ドライバー。 その姿、登場しただけで ひどい目に遭わされる感が漂いすぎて スクリーン上に居ない間、心配で心配で‥。 今回は、役に“こじらせ要素”がないところも 新鮮で新鮮で‥笑。 あとは、序盤でアンドリュー・ガーフィールド、 アダム・ドライバー、窪塚洋介の3人が 共演していることに対してアガりました。 とてもミーハーな視点で、感極まりました。 はあ‥。観られた方、話しましょ! とても良い意味で疲れましたよね。