「まずい結末になる」は「嫌な予感がするぜ」ではない
ジム・ジャームッシュがゾンビ映画が作っているらしい。その話を聞かされた時にまずはっきりとわかったのは全速力ゾンビではないだろうということ。 当時世間知らずだったオレは「オフビート」という言葉をジム・ジャームッシュで始めた知った(今も世間知ら… 続きを読む
ジム・ジャームッシュがゾンビ映画が作っているらしい。その話を聞かされた時にまずはっきりとわかったのは全速力ゾンビではないだろうということ。 当時世間知らずだったオレは「オフビート」という言葉をジム・ジャームッシュで始めた知った(今も世間知らずではある)。思えば元祖ゾンビは全てオフビート。何て相性がいいのでしょう。 しかしいつものゆるい温度の低い感じだけでそればっかりでゾンビ映画が成立するか。そんな懸念は見始めてすぐに吹き飛んだ。そうだ。ジム・ジャームッシュが撮っているのだ。ゾンビ映画という枠でくくるのがおかしい。正確にいうとゾンビ映画ではないよね(笑)王道ゾンビパターンは外してる。フォーマットとしてはゾンビ映画であるが。TSUTAYAでゾンビの棚に置いてあったら場所かえたい。うーんコメディかなブラックの。いやジャームッシュ映画でまとめるべき。タランティーノ映画、スタローン映画、ジャッキー映画、マ・ドンソク映画とかと同義。 かなりのオールスター出演。年末のオールスター隠し芸大会のようなお祭り感が嬉しい(内容はさておき)。過去のジャームッシュ映画関係者の同窓会的な趣向あり。それぞれが与えられた役割を楽しく演じている。 ゾンビが面白い。しゃべる。好きなもの。物欲の塊。シャブ中の輩みたい。はっきりとした物質主義。しかしもうショッピングモールに集まってくるものたちではない。個人的に欲しいもの。それだけが目的。ネットで欲しいものだけ買える社会ですものね。そしてゾンビになったら粉になって死にます。これはどんな意図か。粉になって風の中に溶ける。答えは風に吹かれている?ブロウイングインザウィンド。 イギーポップは違和感ゼロ。たぶん普通に街をその格好で歩いててもそこにはみんな触れないでしょう。普通に握手してと声掛けるだけでしょう。だってそんな人間だもの。見た目。 突然びっくりする視点が現れるけど、まあよくよく考えると前半にもその答え言ってるもんね。まあその時は流してたけど。その答えは風に吹かれてた。風に吹かれてるのは見えてたね、意識してないだけで。 「まずい結果になる」というセリフ何度も出る。 途中ミレニアムファルコン号出て(意外な形で)ハンソロの名台詞のオマージュかと思いきやもっと深い意図があった。是非劇場で見てください。ソーシャルディスタンスという素晴らしい距離感の劇場で。 図らずもコロナの時代に響くよこの映画。コロナ明け1発目に相応しいです。いや明けてはないか。 コロナの夜明けを願いながら。 生き残った者たちに未来を託しながら。